不動産投資の法人化メリットとデメリット設立の方法【分かりやすく解説】




法人作るのって難しそう..

不動産投資で法人化するというのは、どういう事なのか、よく分からない..

個人と比べてメリット、デメリットは、何があるのか知りたい。

法人を設立して3年半経った僕が良かった点、悪かった点を分かりやすく解説します。

動画でも解説しています。

不動産投資の法人とは?

法人とは、法律によって認めた人のことです。一般的には「会社」と言われています。

不動産投資で法人化する目的は、ほぼ節税の為にします

その為には、不動産の名義を法人として登記する必要があります

法人の種類は何がある?

法人の種類は、様々ありますが、

不動産投資で設立する法人は、2つあります。

・株式会社

・合同会社

不動産投資の場合は、節税の目的で設立するので、メリットは、ほぼ同じです。

違う部分だけ解説します。

株式会社

株式会社は、出資者からお金を集めて運営する法人です。

認知度は、合同会社と比べてあるので信用性はあります。

設立費用が合同会社に比べて割高で、決算公告など運営の手間がかかります。

不動産投資の節税目的で法人を設立するのであれば、あまりメリットは感じられません。

合同会社

合同会社は、運営者と出資者が同一という法人です。

株式会社と比べ、設立費用は割安で決算公告など運営の手間もあまりかかりません

不動産投資の節税目的であれば、手間もなく運営しやすい法人だと思います。

不動産投資の個人と法人の違い

不動産投資で個人と法人の違いは、不動産の名義が個人か法人かという事になります。

この2つの1番の違いは、節税できる量です。

法人は、個人に比べ運営のコストはかかりますが、節税のメリットが大きいです。

もし規模を拡大していく計画があれば、最初から法人を設立した方がいいでしょう。

結果的に納税額が減らせるからです。

不動産投資で法人化するメリット

法人化のメリットで大きいのは、節税で多くお金が残せるということです

以下のメリットがあります。

・所得分散できる

・経費が豊富

・赤字繰越しが長くできる

・短期売却がしやすい

所得分散できる

法人では、「役員」というものが決められて、法人から役員報酬と言って給料を貰うことができます。

個人で不動産投資をやれば、累進課税といって会社の給料所得と不動産所得を合算しないといけません

そうすると所得税率が上がり、納税額が上がります

法人であれば、給料を貰っていない家族を役員にして所得を分散することができて納税額を減らすことができます。

僕の場合は、独身なので母親だけ役員に入れてます。

経費が豊富

法人は、個人に比べて経費で使えるものが豊富にあります。

以下が法人で使える経費の例です。

・役員報酬

・倒産防止共済

・社用車

役員報酬

法人から役員に給料を支払って、それが経費計上できる。

倒産防止共済

倒産防止共済とは、積立て保険のようなものです。1年間で最大240万円が一括経費で計上ができます。

掛けれる金額が最大800万円までなので、それを払戻した場合、売上げとして計上されます。

40ヶ月以上かけていないと掛け金が全額戻ってきません。

掛け金から低金利(0.9%)で借りることできます。

社用車

個人では、プライベート分と事業で使った分を按分しないといないですが、法人の場合は全額計上ができます。

社用車にかかる費用は以下になります。

・ガソリン代

・自動車保険

・自動車税

・整備費

・車検代

社用車を経費として全額計上するには、車を法人名義する必要があります

設立したばかりであれば、譲渡証明など書類を作れば、そのまま個人名義で使うことも認められています。

赤字繰越しが長くできる

個人の青色申告の場合は、赤字を3年繰越しができますが、

法人の場合は、9年繰越しができます。

短期売却がしやすい

個人では、不動産を売却した時、所得税とは別に不動産譲渡税がかかります。

5年未満・・・・40%

5年超え・・・・20%

法人では、他の売上げと同一で上げることできます。経費が多ければ売却益の分を相殺することも可能です。

注意する点は、売却を頻繁にできないことです。その場合は、不動産免許が必要になります。

年に1度くらいであれば問題ありません。

不動産投資で法人化するデメリット

法人化にするデメリットもあります。

それは、コストと手間です。

例として以下があります。

・設立費用がかかる

・運営コストがかかる

・赤字でも税金の支払いがある

設立費用がかかる

法人を設立するには、費用がかかります。以下が設立費用になります。

株式会社20万円~

合同会社6万円~

運営コストがかかる

法人を維持するにも費用がかかります。

法人は、経理が複雑な為、税理士に顧問をお願いすることになります。

費用は月2万円で決算書を作成してもらうにも年8万円~費用がかかりったりします。

赤字でも税金の支払いがある

法人は、赤字の場合でも支払わないといけない税金があります。

それは、法人住民税で年に7万円かかります。

サラリーマンでも法人設立できるのか?

サラリーマンでも法人設立はできます。

ただ、副業禁止の場合、法人から役員報酬を取ると会社の給料と合算されるので会社に情報がいく可能性があります

対策としては、自分を役員に入れないか、役員報酬を一切とらないことです。

法人設立の費用はいくら?

法人の設立費用は、株式会社と合同会社で変わります。

設立費用


合同会社 株式会社
収入印紙代(電子定款の場合不要) 4万円 4万円
公証人手数料 5万円
定款の謄本手数料 2,000円程度(1ページ250円)く 2,000円程度(1ページ250円)
登録免許税 6万円 15万円
最適金額 約6万円〜 約20万円〜

上記の費用に司法書士報酬2万円~が別にかかります。

法人設立をする手続き、流れは?

法人設立が初めての場合は、司法書士にお願いすることになります。

なので、代行してもらう前提で説明します。

準備するもの

登記前に準備するものがあります。

①会社名、所在地

②社印

③役員報酬の決定

④資本金を決める

⑤定款を決める

①会社名、所在地

会社名と所在地を決めておく必要があります。

不動産投資での法人なので会社名は、大企業のように表に出るものではないのでこだわる必要はありません。自分の好きな名前で大丈夫かと思います。

基本的に他の社名と被っても問題ないようになっています。

所在地は、あまり動きのない場所の方がいいでしょう。住所が変わってしまったら変更登記をしないといけないので注意が必要です。

持ち家を持っていればその住所、賃貸住まいであれば実家の住所にするなど、あまり動きのない住所にしましょう。

②社印

法人の設立には、社印がが必要になります。代表社印、銀行印、角印の3つが必要になります。

最近ではネットで、そちらで十分です。

③役員報酬の決定

役員報酬は、年に1度しか変更ができないようになっています。

会社の収支状況で決める形になります。

④資本金を決める

今は、1円から設定ができます。

資本金が多いほど、会社の体力があると見られます。

僕の場合は、100万円で設定をしました。

⑤定款を決める

定款とは、事業の目的を記載するものです。

不動産投資の例でいうと以下のようなものです。

・不動産の所有、管理、利用及び賃貸借

色々記載しても問題ありませんが、

法人で融資を受ける際、金融機関から定款は見られるので不動産のみでスッキリさせた方が見栄えがいいです

僕の場合は、清掃業など色々記載はしていますが、問題なく融資は受けれてます

法人設立後の手続き

法人を設立したら、税務関係や社会保険関係の届け出が必要になります。

不動産投資の場合は、従業は雇わないので以下の届け出だけを行います。

税務署
・法人設立届出書 ・給与支払い事務所等の開設届書  ・青色申告承認申請書
都道府県税事務所 ・法人設立届出書
市町村役場 ・法人設立届出書
日本年金機構 (旧社会保険事務所) ・社会保険・厚生年金保険新規適用届書

社会保険と厚生年金は、代表者の役員報酬が1円以上、他の役員は要件を満たせば届け出が必要になります。

逆に要件を満たさなければ社会保険と厚生年金への届け出は不要になります。

サラリーマンは、会社の社会保険に加入しているので要件を満たさなければ法人の社会保険、厚生年金に入る必要はありません。

分からない場合は、税理士、社労士に問い合わせて聞いた方がいいでしょう。

社会保険と厚生年金は、代表者の役員報酬が1円以上、他の役員は要件を満たせば届け出が必要になります。

逆に要件を満たさなければ社会保険と厚生年金への届け出は不要になります。

サラリーマンは、会社の社会保険に加入しているので要件を満たさなければ法人の社会保険、厚生年金に入る必要はありません。

分からない場合は、税理士、社労士に問い合わせて聞いた方がいいです。

税理士は必要?費用は?

法人を設立すると、会計処理や届け出、決算など個人より複雑な事務処理が多くなります。

自分で決算処理などを行うと、その勉強だけで膨大な時間を消費します。

基本的には、税理士にお願いすることになります。

税理士のメリット

税理士にお願いするメリットは、以下があります。

・出来るだけ利益をなくして納税を減らせる

・借入れをする時に見栄えの良い決算書ができる

・脱税、経費非承認のリスクを負わなくて済む

税理士のデメリット

税理士にお願いするデメリットは、以下があります。

・自分の業務に詳しくない税理士に当たると上手く税金対策ができない

・毎月の税理士報酬がかかる

・決算作成費用がかかる

税理士の費用

税理士の費用は、月額顧問料、決算作成費用と別れています。

顧問料(月額) 2万円~
決算作成費用 10万円~

僕の場合は、記帳や事務処理は自分で行なっているので、

顧問料は、月1万円。決算作成費用は、8万円です。

税理士の探し方

税理士の探し方は、以下の方法があります。

・不動産屋さんの紹介

・ネットで探す

・紹介サイトで探す

不動産屋さんの紹介

仲介をしてもらった不動産屋さんとは、繋がりがあると思いますので、その方に紹介をしてもらう方法です。

探す手間がないのがメリットですが、相性や費用など他と比較できないのがデメリットになります。

ネットで探す

インターネットで探す方法です。

「地名 税理士事務所」で検索すると出てきます。複数回る手間はかかりますが、相性や費用など色々比較して決まることができます。

紹介サイトで探す

相談内容やどの業種に強いかなど、選んで探すことができます。

紹介サイト

税理士ドットコム

税理士紹介エージェント

紹介サイトもありますが、クラウド会計ソフトからの紹介もしてもらえます。

クラウド会計ソフト

MFクラウド

freee

まとめ

不動産投資で拡大していく人は、法人の設立はしておいた方が多くお金を残すことができます

個人で何棟か持った後、法人に名義を変えると登記費用などが発生するので、

不動産投資を始める最初の段階で決めておいた方がいいでしょう。

動画でも解説しています。

不動産投資の音声講座もやっています。




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