不動産の評価額の出し方【分かりやすく解説】




この物件、高いのか安いのか分からないなぁ..

売り物件を探しているけど、高いのか安いのかが分からない..

適正の価格が分かる方法を知りたい。

そんな方へ、100件以上の不動産を見てきて、いい物件だけを購入してきた僕が評価額の出し方と分かりやすく解説します。

動画でも解説しています。




不動産投資で物件の見極め方(評価額を見方)

不動産投資で売り物件を見つけると、数字の情報で評価額を出します。

売られている金額をパッと見ただけでは、高いのか、安いのかが分からないので、

最初の段階で効率よく選別する為に評価額を出します。

評価方法は、こちらの3つがあります。

積算評価法

収益還元法

取引事例法

評価額を出す事によって以下の2つのメリットが有ります。

・物件を高く買ってしまう失敗を防ぐ

・効率よく物件を調べていける

積算評価法

これは、土地の評価額と建物の評価額をそれぞれ出して価格を見る方法です。

土地の評価額+建物の評価額=不動産の評価額

不動産投資の物件探しの時によく使う方法です。

パソコン、スマホが有れば直ぐに評価額が出ます。

この評価額を基準に購入するかある程度判断が出来ます。

土地の積算評価の計算方法

土地の積算評価の方法は、以下になります。

路線価(物件の全面道路)×土地の㎡数

土地の積算評価の出し方

⒈物件の住所を見る

不動産の売り物件サイト楽待で物件の詳細で住所を見ます。

サイトの見方はこちらで解説しています。

不動産投資の始め方・失敗しない物件の選び方【ネット物件で完全解説】

※住所番号が書いてない場合は、ページ下の取り扱い不動産屋さんに問い合わせれば分かります。

⒉ネットで「住所+路線価」で検索

「東京都八王子市散田町 路線価」で検索します。

最初に出たページをクリックします。

地名一覧が表示されるので、「散田町4」のどれかをクリックします。

再び物件ページに戻り、「地図を見る」をクリックします。

⒊場所を特定する

グーグルマップ

路線価の地図

「散田4丁目の44」を探すと見つかりました。

⒋全面道路の価格を見る

路線価の地図の前面道路の価格を見ます。

「105D」と記載されています。千円単位なので1m2あたり「105,000円」という事になります。

※今回は、借地ではないので「D」は無視します。

⒌土地の価格を出す

土地の価格を出します。

路線価105,000円×土地174.06m2=土地価格18,276,300円

路線価は、市場価格の0.7倍ほどなので、これに1.3倍ほど掛けます。

土地価格18,276,300円×1.3=土地の評価額23,759,190円

土地の積算評価額23,759,190円

この価格になりました。

建物の積算評価の計算方法

建物の評価額は、「築年数と広さと構造」で変わってきます。

建物の積算評価の方法は、以下になります。

建物の延べ床面積×再調達価格×(残存年数/法定耐用年数)

⒈建物の延べ床面積を見る

不動産の売り物件サイト楽待で物件の詳細で建物の面積を見ます。

⒉再調達価格を見る

建物の再調達価格を見ます。

再調達価格とは、今から再建築した場合「1m2いくら掛かるのか?」という金額です。

価格は、構造別によって変わってきます。価格表は、以下になります。

木造 15万円/m2
軽量鉄骨 15万円/m2
重量鉄骨(S) 18万円/m2
鉄筋コンクリート(RC) 20万円/m2

⒊残存年数を見る

建物は、耐用年数というものがあります。構造別によって耐用年数が変わってきます。

これは、政府が建物価値の基準を作っています。

構造別の耐用年数は以下になります。

軽量鉄骨 19年
木造 22年
重量鉄骨(S) 34年
鉄筋コンクリート(RC) 47年

物件の詳細を見ると、「木造」で「築29年」と分かります。

こちらの場合は、木造の耐用年数が22年なので耐用年数が過ぎています。本当の価値はゼロですが、

例えば、この建物が「築10年」だった場合で計算してみます。

残存年数=耐用年数22年ー築10年=残存年数12年

このようになります。

⒋建物の価格を出す

建物の価格を出します。

建物の延べ床面積139.12m2×再調達価格15万円

×残存年数12年÷多用年数22年=約1,138万円

建物の評価額約1,138万円

この物件が築10年だった場合は、この価格になりました。

不動産の積算評価額

土地の評価額23,759,190円

建物の評価額                0円

不動産の積算評価額23,759,190円

この価格になりました。

売値3,280万円と比べると割高になります。

値引き交渉で積算評価額まで下げれば安く買えるという事になります。

収益還元法

収益還元法は、「物件が収入から見て価格はいくらか?」を出す評価方法です。

積算評価が悪くても、収益還元法の評価が良かったらプラスの要素になります。

収益還元法は、2つあります。

・直接還元法

・DCF法(ディスカウントキャッシュフロー)

直接還元法

これは、「手取り家賃収入」と「平均利回り」から出す方法です。

物件を見つけた際に計算する事で、おおよその適正価格を導き出す事が出来ます。

直接還元法の計算方法は、以下になります。

先ほどの物件で計算をしてみます。

想定年間収入が322.8万円で、こちらから経費をおおよそ2割ほどを引きます。

想定年間収入322.8万円ー64.5万円=258.3万円

還元利回りを調べる

還元利回りとは、物件周辺の平均利回りのことです。

HOMES「見える!賃貸経営」のサイトから簡単に調べる事が出来ます。

上記の住所を調べていきます。

HOMES「見える!賃貸経営」のトップページの「想定利回り」クリックします。

関東をクリックします。

東京の地図をクリックします。

ページ下の一覧から「八王子市の一棟アパート」の平均利回りは「8.3%」と書いてあります。

直接還元法を出してみる

直接還元法で収益還元額を出してみます。

1年間の利益258.3万円÷還元利回り8.6%=約3,003万円

収益還元額約3,003万円

直接還元法での不動産価格は、この価格になりました。

この計算では、売値3,280万円は少し高いように思えます。

DCF法(ディスカウントキャッシュフロー)

直接還元法からさらに「年数が経った収益の下落をくみ取る」計算方法です。

「すぐに得られる100万円よりも、未来で得られる100万円の方が価値が低い」

という考え方の計算で、より厳しくシミュレーションをする方法です。

DCF法の計算方法は、以下の通りです。

かなり複雑な計算方式なので割愛しますが、これを用いるところはプロの投資機関など

厳密に出すには相場など理解しないと難しいので、初心者の方は、直接還元法を実践するだけでよいでしょう。

のちに相場が分かるようになれば活用していっても良いと思います。

取引事例法

これは、売り物件の周辺の似たような物件が「いくらの価格で取引されたか?」の情報を見る方法です。

国土交通省のサイトで、実際に取引された価格が分かります。

ただ、不動産を買う人は「高くても買う」という人が存在しているので、あくまで目安で見るといいでしょう。

先ほどの物件で見てみます。

土地総合情報システムのサイトをを開きます。

不動産取引価格情報検索をクリックします。

①1番新しい取引を選びます。

②土地と建物を選びます。

③物件の住所を入力します。

これで検索します。

取引一覧が表示されました。

ここで見るポイントは、「土地の面積」、「建物の面積」、「築年月」、「構造」、「用途(共同住宅)」が近い取引事例を参考にします。

先ほどのサイト物件よりも土地、建物の広さがありませんが、上の画像が1番近いです。

ですが、また細かな条件が違ってくるので参考までにしか見れません。

まとめ

・積算評価法

・収益還元法

・取引事例法

今回3つの取引事例法を紹介しました。

この中だと「積算評価法」が1番簡単で信頼できる評価法だと思います。

こちらの方法は、あくまで参考にする程度で価格を見ましょう。

動画でも解説しています。




 不動産投資の音声講座もやっています。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です